ザリラクスのチェスターコートの批評をしていきたいと思います。
ザリラクスと言えば、レディースでも人気を誇る2011年に創立されたブランドで、「シンプルだけどかっこいいアイテム」を得意としています。
街着に馴染むラインで、ヨーロピアンでモードテイストなアイテム作りがうまいんですよね。
ザリラクスと言えばモッズコートが有名です。ミリタリーや古着っぽさを前面に押し出したモッズコートが市場に多い中、リラクスのモッズコートは趣が違います。
都会的で「かっこいい」でもモッズコートの原型を逸脱していない絶妙なバランスです。
しかし、今回はモッズコートではなく、陰に隠れているけどシルエットと素材選びが秀逸なチェスターコートをご紹介します。
フードが付いていてバランスが取りやすいモッズコートは初心者向けと言えますし、ファッション上級者になっても納得のいくような丁寧な作り込みがされています。
逆にチェスターコートはアームホールなどを調整して全てがルーズに見せないようにはしていますが、最近トレンドのビックシルエット。
着こなせるとかっこいいですが、実はちょっとファッション初心者には難しい。いざ羽織って鏡の前に立ってみると、何か違うなとなってしまいがちです。
しかしこの緩めのチェスターコートを着こなすと非常にファッショナブルにおしゃれに見えやすいです。
実は気を付けるべき点は「ただ一つだけ」で、インナーのボリュームを増やすか、視線を誘導するマフラーやキャップなどを使うだけです。
理屈は下で詳しく語ります。
「ザ・リラクス」のルーズチェスターコート。他のトレンドのビッグコートよりオススメな理由と攻略法。
ビッグシルエットのコートの難易度が高い理由としては、アウターのみ幅が広いのでなかなかインナーにボリュームがなければ対比で違和感を覚えてしまうことです。
その中でザリラクスのチェスターコートはアームホールは細身になっていてメリハリがつきやすくサマになりやすいのでオススメです。
Beauty&YouthやStudiousにもゆるめのコートが出ていて、パッと見は非常にかっこいいんです。
しかし、着るとすべてがゆるっとしているのでメリハリが付きにくく「なんだか、小さい頃にお父さんの大きいコートを着た時みたいだな」となるんですね。
アイテム単体のかっこよさと引き換えに、スタイリングしてみると「あれ、なんか物足りないな」となるんです。
その点、ザリラクスのチェスターコートは作りが非常に考えられていて、何も考えず羽織ってもコートの持つ雰囲気と手の込んだシルエットでそれなりに見えるんですね。
シルエットが綺麗ですし素材も張り合ってセレクトショップオリジナルではなかなか出せないような抜群の雰囲気です。
ただ、上でも書きましたが、インナーにボリュームを出すか、もしくは視線を誘導する(他の部分、特に顔周りのアイテムがオススメ)とコーディネートとしても完璧になります。
もしくは、このコートのいいところですが、ベルトが付いているのでこれを留めてインナーを見せないで着るとインナーとのギャップが生まれずよく見えます。
ただ、そのコーディネート法はすぐに飽きるのが難点ですけどね(笑)
さて、アイテムの詳しいレビューをしていきたいと思います。

Photo by ELLESHOP
THE RERACS ザ・リラクス メンズ(MENS)ルーズチェスターコート ブラック(春秋用)
THE RERACS ザ・リラクス メンズ(MENS)ウールルーズチェスターコート トップグレーザリラクスのルーズチェスターコートの機能性は?洗濯はどう?
春秋のコートはナイロンを混ぜており、非常に耐久性が高いつくりになっています。ウールと違って季節感を出すために軽快さを出した素材になっていますね。
ウールも非常に高級感ある素材。デザイナーがこだわりにこだわったウールを使用していますが、繊細なので着用は1日おきにする方が長持ちするでしょう。
また、ウールの方はシーズンオフにはクリーニングに必ず出しましょう。
春秋のタイプはガシガシ使っても大丈夫ですが、お値段も安いわけではないので気になるのであればクリーニングに定期的に出しましょう。
ザリラクスのルーズチェスターコートのサイズ感は?
上でも書きましたが、ドレッシーなデザインと素材を街着に自然に馴染むように緩くしたこのチェスターコートは身幅はどかんとしていますが、袖は細め。
一見、「これバランス悪いんじゃ」と思われるかもしれませんが、着てみるとアイテム全体を通して絶妙なバランスを保つように作られていることが分かります。
ザリラクスのルーズチェスターコートの素材感は?
ザリラクスのデザイナーは徹底した素材へのこだわりがあり、自社でオリジナルの生地を作り上げることが多いです。(まぁ同じドメブラの「Marka」を筆頭にデザイナーズブランドは結構自社生地が多いですが、最近はどこも経営が厳しく理想を追えないことも多いみたいですね)
春秋のコートもポリエステルとナイロンという定番素材ですが、ファストファッションのものとはグレードの違いを如実に感じます。
ポリエステルとナイロンを使ってここまでドレッシーやモード感を出せるのはさすがです。
5万円台のコートですが、7~8万円ぐらい取っていてもおかしくないですね。
冬用のウールコートも非常に上質なウールを使っており、みただけで分かる高級感が特徴です。
これを普通の体にフィットしたチェスターコートにしていたら、あまりにドレッシーすぎて合わせるアイテムにちょっと苦労するレベルではないでしょうか(笑)
10年選手として冬のアウターの主軸に取り入れたいアイテムですね。
ザリラクスのルーズチェスターコートのトレンド感は?おすすめのコーディネート法も。
シルエットはトレンド感あるゆるめのコートですが、定番で使えるコートです。
そもそも、ザリラクスのこのコートは「身幅を広くしてゆるめのシルエットにすることで、アイテムに漂うドレッシーさとモードさを緩和して街着にふさわしく」しています。
巷のセレクトショップのように「トレンドだから」ビッグシルエットにしているわけではなく、デザインに計算と理由があるんですね。
コーディネート法は上でも書きましたが、困ったら細身のパンツを履き、チェスターコートのベルトを閉じて着用しましょう。
この場合はドレッシーすぎる雰囲気になるので、白いスニーカーであったり、派手な柄のマフラーなどであまり決めすぎないように工夫してください。
もちろん、その方法は飽きるので、インナーにデニムジャケットや、レザーライダース、ちょっとカジュアルな素材のテーラードジャケットを入れてみましょう。
アウターの中にアウター?と思われるかもしれませんが、公式コレクションでも推奨されている着方(今季はモッズコートのインナーにきれいなブレザーを入れたスタイルでしたが)です。
コートがかなりきれいめかつ雰囲気があるので、Gジャンなどカジュアルなアイテムでバランスを取るのがオススメです。

Photo by WEAR
(この画像はレディースのリラクスのルーズチェスターの着こなしです。参考にしてみてください)
また、アウターをインナーに入れることで「インナーがすかすかで、アウターとのギャップで非常に貧相に見える」ことが解消されます。
視線を誘導するのもいいですね。
このコート自体は大きさ以外に目を引くデザインがあるわけではないので、(ただ面積が大きいアウターなので必然的に目立つ)柄物のアイテムや目を引く色のアイテムを他に持ってくることでそちらを目立たせ、アウターとインナーのボリューム差に目がいかないようにすることができます。
タートルネックも視線を上にあげる効果があるのでいいですね。ただ、暑い時期はモックネックといってタートルネックとクルーネックの中間タイプがオススメです。
モックネックはどこか上品でクルーネックよりドレッシー。視線を上に上げる効果もあります。
単純に髪型に遊びを入れるのも視線を上にあげる効果があるのでオススメですね。
是非、試してみてください。
THE RERACS ザ・リラクス メンズ(MENS)ルーズチェスターコート ブラック(春秋用)
THE RERACS ザ・リラクス メンズ(MENS)ウールルーズチェスターコート トップグレー実はずっと夢だったセレクトショップの開店。